いなばRANAさんからいただいた小説です。
じっくり読んでください(笑)
 
 

陽だまりの情景

 うららかな春の昼下がり、俺は幸運にも天道道場にたどり着くことが出来た。途中で水をかけられてしまったが。
 まあそれはそれで・・・お土産の草餅の包みを引っ張りながら、俺は門をくぐる。と、その時・・・

「Pちゃん!!あぶなーいっっ」

どぎゃんっ

 猛烈な一撃。俺の脳裏に満天の星が降り注ぎ、そして・・・ブラックアウト
 

 ぽかぽか ほこほこ

 何だか暖かくて・・・柔らかで・・・とても気持ちいい

 誰かの手が優しく背中をなでている・・・

 今まで感じたことがないくらい幸せな気分で・・・目が回る・・・って本当に目を回してしまってたんだ。
 

 俺はそっと目を開ける。ぼんやりとした視界に水色の布地が入る。
 どうやら俺は誰かの膝の上にいるらしい。誰かって・・・あかねさんだな、きっと。

「良かった、Pちゃん。気がついたのね。」

 聞き慣れた優しいあかねさんの声。ほら、やっぱりそうだ・・・って、ええ?
 はっきりしてきた俺の目にあかねさんが映る。少し離れて座っていて、その膝には・・・

「うにゃ〜ごろごろ」

 猫化した乱馬が丸くなっていた。と、いう、ことは・・・

「大丈夫ですか?良・・いえ、Pちゃん」

 俺はあかりちゃんの膝の上にいた。
 

「ごめんね、Pちゃん。乱馬が猫化して・・・巻き添えになっちゃったの。」

 乱馬のやつ、後できっちり落とし前をつけてやるからな。おまけにあかねさんの膝でぬくぬくと・・・
 いや、なぜか腹が立ってこない。打ち所、悪かったかな?・・・

「薬、塗っておきましたから。もう少し休んでいてくださいね。」

 控えめで優しいあかりちゃんの声が体中にしみいるよう。

「ふわぁ〜〜」

 あかねさんの膝で乱馬のやつが世にも幸せそうな顔をしていやがる。こいつわー・・・
 でも、今は俺も・・・こんな顔、している、かも。

 ちょっと・・・病み付きになりそう。ここは・・・俺だけの至福の場所。
 
 

 四月某日。天道家の庭先にて。

 FC専属記録係  ”いなばRANA”
 

 記録係よりコメント・・「どんどん病み付きになってください(ぉ」
 

感想などは本人か、私宛にメールして下さい(笑)

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